ロックマンエグゼシリーズ
「なんでこのゲームが?」なーんて思う方もいるかも知れませんが僕としてはこのゲームほど「恵まれないソフト」もないような気がしていますのでご了承の程を・・・
このゲームってメーカー側の販売戦略によって不当な扱いを受けているソフトだと思います。
その理由はゲーム自体はおもしろいのにそれにともなう「どうしようもない部分」のためにとことんまで評価が落ちている気さえするわけであまりにもかわいそうだと思ったわけです。
僕がロックマンエグゼを初めて目にしたのはファミ通でした。しかしそこに映っていたのは今までのロックマンとは
程遠く、キャラクターを見て「なんだこれは〜!」とおもったわけです。
当然のように買う気なんて起こりませんでした。
そしてその後、次世代ワールドホビーフェアにてロックマンエグゼに触る機会がありました。
で、その時にあこがれの「ゲームボーイアドバンス」にセットされたロックマンエグゼで遊んだわけです。
それはほんの10分間でしたが僕のそれまでにあった固定観念を打ち破るのにはこれで十分でした。
ロックマンエグゼというソフトの中にあったのは間違いなくロックマンでした。
画面はとてもきれいだけどどこかなつかしくて戦闘も間違いなくロックマンになっていて今の子供たちには絶対にわからないかもしれないけどシステム自体は昔流行ったポケットゲームそのものでそれがパワーアップして現代に帰ってきたとでもいえばいいのか正直、遊んだ時は「その手があったか〜!」って気分でした。
そして発売が近づいてきて、ファミ通の点数を見るとなんと殿堂入り!
ついにこの日がやってきた〜!
というわけで発売日、僕はスーパーマリオアドバンスと悪魔城ドラキュラの2本を買いました。
とりあえずロックマンエグゼは後回しということで・・・。
理由は「マリオ」の方は家族全員で遊べるからで「ドラキュラ」の方は久しぶりの新作だからでした。
これらの選択は後に大きな後悔へと変わるのですが・・・
帰ってきてとりあえず「マリオ」からはじめてみました。
みごとになんにも変わっていない、だまされた〜!って思いました。
任天堂の新しい本体の同時発売ソフトとは思えない出来でスーパーマリオUSAもマリコレもあるのに
何買ってんだ?って自分を責めました。すぐに完全クリアもできました。
それなのにこのソフト、売れたんですよね〜
この「マリオアドバンス」シリーズ、絶対に間違っています。それは4まできても変わることはなく、
なんか任天堂はマリオが何で面白いかがわからなくなっているような気がします。
いくら今の子供たちが簡単なゲームにしか興味をしめさないからってファイヤーマリオ、カエルマリオ、しっぽマリオ、マントマリオ、タヌキマリオ等のときにダメージを受けてもスーパーマリオに戻るだけってなんか間違ってませんか?
「4」、簡単すぎですよ。これで1−2の無限1アップが出来なかったらぜったいにおかしいです。
で、次にドラキュラを遊んでみた。
が、画面が暗くて敵の攻撃が見えない〜〜〜〜!
ゲームは面白かったが根本的なところで間違っていました。
というわけでアドバンスに早々に不安を抱いてしばらくゼルダやってました。
と、くると次はエグゼがやってみたかったのでエグゼを買いにいきました。
そして買ってきて遊び始めると画面は綺麗だしゲームもおもしろい、これがアドバンスの本当の力か〜
なんて思いました。本当にこれが新しいハードの同時発売ソフト?って思えるぐらいの完成度で不満はあるもののそんなことは先に遊んだ2本に比べれば無いにも等しくそれからずぅ〜っと遊び続けました。
気分はこれぞロックマンって思いました。
最初は初めてみる敵でさえもわけの分からない内に倒されるのに慣れてくるとそんな敵からもダメージを受けなくなるボスナビは大抵どれも強いけどどうにもならないレベルじゃない、それはまぎれもなくロックマン伝統のアルゴリズムによってもたらされたものでした。
そこに腕が上がれば上がるほど強力なチップが手に入るというコレクト要素が加わってさらにおもしろく、飽きない物へと変えられていました。
チップコンプリートへの道は果てしなく長いけれどそれは絶対に不可能なことじゃない、がんばれば誰だっていつかはできるレベルになっているということで「このゲームはすごすぎる!」と思いました。
実際のところ、プログラムアドバンスもチップトレーダーも使うことなく全てのチップを集められました。
だからチップを全て集めた時はものすごい充実感がありました。
とくに苦労したのはマジックマンV3とボンバーマンV3とシャドーマンV3でこれには十時間どころでは済まなかったです。だから途中でエグゼを遊ぶのをやめてしまったくらいでした。
その後のフォルテ戦は楽しくて仕方がなかったです。
と、ここまでは良かったのです。問題はここから始まりました。
ロックマンエグゼがでたばかりのアドバンスのソフトの中で段違いの完成度を誇っていたのでソフトが売れて早々に続編の製作が決定しました。
当然楽しみにしていました。
伝統のボスキャラ募集も始まりました。
CMにもかなり力が入っていました。
ちょうどそのころX5の続編であるX6が発売されてそれを遊んだ僕はそのあまりの内容に買ったことさえも後悔していました。
そしてロックマンエグゼ2が発売されました。
ゲーム自体には前作の不満だったところの殆どが改善されていてストーリー部分もさらにおもしろくなっていました。ボスの強さもよりロックマンらしくなっていました。
そう、これだけで終わっておけば良かったのです。
「クリア後に全てのボスをバスティングレベルSでデリートする」
これは前作のようにプログラムアドバンスに頼らなくてもできるというわけではありません。
一部のボスのHPが高すぎてプログラムアドバンスがなければ絶対に不可能なのです。
「プロテクト」
遊んだ人にならわかるはず。運が悪いとはまってしまいます。
「イベント限定配信チップ」
これは事前応募制の上にもらえるのが中学生まででさらに大抵は東京限定という悪夢のような出来事でした。
こういうことをやるならもっと考えてからにしてほしいです。
「対戦専用チップ」
ロックマンエグゼというものは思っている以上に浸透していないものです。
事実、僕の周りにいる子供たちに聞いてみたところ「面倒だからやらない」と返ってきました。
それをこんな知らずにいては何時まで経っても手に入らないような低確率で出るようにするのはどうかと思います。多分、まともな勝負の上でこれら10種類を手に入れた人はいないと断言できます。
こんなことされてもそれ以前に対戦相手なんてどこにもいない人だってたくさんいるんだからゲーム中で手に入るようにしてほしかったです。
「ハードモード」
極めつけはコレ。
完全にひとりで遊んでる人を無視しています。
これが発表されたときはあきれるしかありませんでした。
と、このようにあまりにもひどかったので次はこうはならないだろうなと思っていました。
しかし悪夢はとどまることをしりません。
ロックマンエグゼ3にはこれ以上の恐怖が待ち受けていたのです。
ロックマンエグゼ3、僕はこのソフトにものすごく期待していました。
しかし発売が近づくにつれて期待以上の不安が押し寄せてきました。
「今度のエグゼはいろんなものとつながる」「今度のエグゼは持ち歩く事を前提にして作られている」
ある雑誌でのインタビューの時の言葉です。
これを見た時、僕は「実際にプラグインができるのかも?」なーんて甘い事を考えていました。
たしかにこの言葉に偽りはありませんでした。
しかし、あまりにもひどすぎます。
とりあえずどんな風に「つながった」のかを分かる範囲で挙げていきます。
「プラグインペット」
ロックマンエグゼ3と連動するという前情報に踊らされるかたちで買ったのは良かったが別になくても良かったものでたまごっちの進化版ってところです。
ゲームとして結構遊べましたがどれだけネットで検索しても遊んでいる人がいないという悲劇のために追加のバトルチップの発売が何時まで経ってもされる気配がないという「とにかく最後まで出せ〜!」と叫びたくなるようなおもちゃ。プログラムアドバンスがいつまでたっても出せません。グライドチップって何?
「ロックマンエグゼ2003カレンダー」
こんなのにまでつけるなという言葉ぐらいしか浮かばないです。
「ロックマンエグゼカードダス」
自販機のカードだけならまだしも構築済みのスターターにまで連動していてあまりにも腹が立ちました。
「ロックマンエグゼチョコスナック」
発売日にどこを探しても置いてないと思ったら関東地方限定発売だった。
こういう全国規模のゲームソフトの連動企画なんだから日本中で発売してほしかったです。
「UFOキャッチャーの景品」
あるのはわかっていてもどこにいっても置いてなかった。
たのむからこういう連動はやめてほしいです。
「ロックマンエグゼアニメ内」
唐突に出てきたりバレバレだったりするけど一番問題なのがそれをどこで入力するのかだったりする。
最初の頃はメモ片手に見てたけどしばらくでなかったからもうないだろうと思ったとたんに出たりしてかなり腹が立ちました。
「コロコロコミック」
つながりすぎ!
と、このように実用性のあるものから全く無いものまで多岐に「つながった」わけですがこれだけの数を集める人間がどこにいるのでしょうか?
全く理解できません。
どうせならこれらの情報をゲーム内に隠していてほしかったです。
しかし!これはまだ序章でしかありませんでした。
「イベント限定配信チップ」「改造配信チップ」
スト2の頃のカプコンはどこにいってしまったのか!前回のを失敗だとは思わなかったのでしょうか?
またまたやってしまいました。またしても中学生までです。
「対戦限定チップ」
種類は減りましたがやっぱりありました。
「ボスナビタイムアタック」
プログラムアドバンス必須です。
「プロテクト」
全然懲りてないです。
「別バージョン」
今回の最大の疑問点。発売の直前に発表されてもお金なんて用意できません。(コロコロ15日、イベント19日)
どうしてもっとはやく発表しなかったのか。
コロコロ読んであきれました。
ある程度の違いがあるぐらいなら別になんとも思わなかったのでしょうが・・・
「ボスナビSPモード」
同じぐらいまで進んだ別バージョンとの通信が前提となっている。
もはやどうしろというんだ〜!
こんなことばかりやっていてはファンはどんどん離れていくと思います。
どうしてここまで「通信」にこだわる必要があったのでしょうか?
個人的な意見を言わせてもらうとすればロックマンエグゼはソフト1本でも遊べるようなゲームだったら大化けしていたと思います。今の世の中、ある程度有名でおもしろければネットを通していくらでも人気はでると思います。
エグゼはまさにそれに当てはまったゲームでした。しかし、あまりにもひどすぎる販売戦略のせいでゲームそのものの評価はどんどん落ちていきました。
だからロックマンエグゼは「恵まれていない」わけです。
そして、さらにめぐまれていないのが「ロックマンエグゼWS」です。
このソフト、エグゼである必要がないぐらいのロックマンアクションです。
出来も悪くはないです。残念なことはステージ数の少なさとチップの存在価値でこれにはちょっと・・・
って思いました。
それなのにこのゲームの販売本数はわずか1000本(出荷本数ではありません)、ロックマンエグゼ3を購入した人の500人に1人しか買っていない計算になります。
そうです、こういう面白いソフトほど売れない世の中なのです。
ここまで売り上げがひどいとネットで有名になる可能性もありません。
気が付いてみたらファンの人のコレクターズアイテムになっているかもしれません。
これは多分、良くも悪くも「中途半端」だったからいけなかったのでしょう。
エグゼを遊んだ小中学生には「こんなのエグゼじゃなーい」と言われそれ以上の人からは「WSじゃなかったら買うのに」と言われという中途半端さがいけなかった気がします。
最後に今度発売されるエグゼ4の予想をして終わりたいと思います。
カプコンはやっぱり懲りずに通信や配信をしてくると思います。
しかし今度通信、配信するのはスタイルのような気がします。
そしてさらにファンは離れていく。ということで終わります。
みなさん、エグゼがアドバンスと同時発売だった事実は絶対に忘れてはいけません。
同時発売のソフトなんてほとんど出来が悪かったですよ。
そんな中にひときわ輝くソフトがあったのです。
それが「ロックマンエグゼ」なのです。