インターネットの利点とは?
世の中ではインターネットインターネットとよく騒がれていますがインターネットってそんなにも良いものなんでしょうか?一体インターネットが普及したことでどのように良くなったのでしょうか?以前、インターネットの光と影という論文を書いて提出したことがありましたがその時の状況から良くなるどころかさらに悪化しているとさえ思えてきます。今回はその辺りを”テレビゲーム”の視点から見ていきたいと思います。
テレビゲームを取り巻く環境はインターネットによってどのように変化したのか?
まず、それまで無名でほとんどの人が知らなかったいろんなゲームがネットを介して有名になり入手困難になり始めました。それに伴い日本中のゲームショップが荒らされ始めました。さらにプレミアショップが乱立し古いゲームの値段自体が上がり始めました。さらに一部のゲームに対しては間違った認識が全国規模で広がり始めそれを払拭するのはもはや不可能とさえ思えてきます。さらにゲームのレビューサイトのおかげで遊んだことも無いのにさも遊んだことのあるように振る舞い広める人が現れ、ついには”クレーマー”なる者まで現れる始末。
そして何よりも問題なのがネットの普及によって詰まっても考えずにすぐに助けを求める人の存在。ゲームなんてのは途中で何度も行き詰まりながら時には数年掛けてでもクリアするものだったはずです。それがいまやわからなければすぐにネット頼みという遊んでいる人が本当に楽しみながらやっているのかと疑いたくなるような状態で「考える」という部分が欠落しているようにも見えます。本来苦労してクリアしたゲームなんてのは一生心に残るはずです。しかし現在においてはクリアする過程はどうでもよく、クリアしたという「事実」のみを追い求めているような気さえします。
そしてもう一つ、ゲームの改造という問題です。
ゲームの改造なんてものはネット普及以前は一部の人しか知らなかったものであり、それ故に知っている人もそれを悪用しようとは思いませんでした。それが今やネットの普及によって爆発的に有名になり、分別の付かない子供の知るところにもなりました。今では新しいゲームが発売されるとすぐに改造の話題がでたりするようになってしまいそのゲーム本来の楽しみ方をする人もかなり少なくなりました。先日も立ち寄ったゲームショップで小学生が普通にそういう話をしていました。やはり改造が違法かどうかよりもそういうものに頼る時点で使った人はすでに「負けている」のではないでしょうか。
ゲームデータの改造とは本来、ある程度遊んで別の遊び方がしたくなった時にしていたことであって最初っからするものでは無かったと思います。
そしてやっぱり一番の問題はインターネット上でのオークションによる一部のゲームの高騰でしょうか。
タイトルは挙げられませんが身内同士で値段を上げて落札を繰り返しているうちに定価の5倍ぐらいの価値がついてしまったゲームもあるそうです。さらに前述したゲームショップが荒らされるようになった原因にもなっています。
しかしこうやって書いているとなんだかインターネットがテレビゲームに与えた影響なんてのはマイナスばかりのように見えますね。でも、その通りなんです。
次にプラス面についてですがやっぱり一番は全国規模で同じゲームを好きな人が交流できるようになったことです。やっぱり同じ趣味を持った人を近くで探すのはものすごく大変なことです。それがインターネットのおかげでずっと近くになりました。しかし一見プラスに見えるこんなことにも大きなマイナスが隠れています。
それは全国規模故にどんな情報もすぐに日本中に広まってしまうということです。それは本来門外不出の情報だったり限られたごく一部の人しか知らなかった情報だったりときには”デマ”だったりもします。
これはまさにものすごい大人数で「伝言ゲーム」が行われているのに等しく、正しかったはずの情報がいつの間にか大きなデマになっていたりします。さらに実際の伝言ゲームが全体像を把握できるのに対してこの伝言ゲームは全体像を把握するのはまず不可能であり、参加人数は無尽蔵に増えていきます。
そしてその交流が行われるのは”ゲーム系サイト”なわけですがこの場所においてはゲーム画像、そのゲームのキャラクターグッズその他一切の不許可での公開が認められていません。
好きな人同士の交流はできるのに持っているグッズを見せ合うことすらできない場所なのです。
どうしてこんなことになっているかと言うとそれは「著作権法」に当てはめて考えているからであり著作権なんて法律ができたのはもう100年も前の話です。そんなキャラクターグッズも漫画もなにも存在しなかった頃のホコリをかぶっているような法律をこの21世紀に使っていること自体がそもそもおかしいのです。もう、あの頃とは全てが変わってしまいました。ならば現在を著作権法に当てはめることよりも法律改正こそが妥当なのではないのでしょうか?都合のいいときだけ著作権を盾にしているような現在の日本には納得がいきません。
そして写真なんて昔は商業的な雑誌にしか掲載されなかったから許可が必要だったわけでありそれを現在のお金に結びつかないインターネット上に当てはめること自体がおかしいのです。だいたい携帯電話にさえもカメラが付いている時代に撮った写真をネット上に載せることが違法だと言っているほうがよっぽどおかしいと思いませんか?このままではインターネットに存在している可能性の火種を完全に消し去ってしまいます。
インターネットからは何も生まれなくていいのでしょうか?インターネットで得をしているのはごく一部のお金を取って作った物を売っている人たちだけです。あとの人は全てサービスの領域でしかありません。別に無くても良かったインターネットという世界を作ってしまったからにはそれ相応の責任は取るべきだと思います。インターネットにおける写真の掲載を許したからにはそのことで「違法だ」という権利なんてどこにもありません。前にも書きましたがインターネットなんて世界をどうして作り、そしてあらゆる人が参加できるようにしたのでしょうか?そこには理由はあったのでしょうか?なんかもはや大作RPGのテーマのようです。最近遊んだテイルズオブシンフォニアに置き換えるならば世界の創造者ユグドラシルに対してテセアラとシルヴァラントというお互いに干渉しあう世界をどうして作ったのかと問うようなものです。
そして今のこの状態を打開しない限りゲーム業界に未来なんてありません。ネットゲームなんてのが当たり前にあるのにその画像を許可無く掲載するのは違法なんてそのゲームの持つ可能性を否定しているようなものです。もはやインターネット上でゲームには触れるなと言われているように思えます。ようするにゲーム会社の本音は自社のゲームの情報をやり取りしないでくれということなんですから。ではそれならばゲームについて話す時、どんな話ならいいのでしょうか?考えた結果、多分これは「話すな!」ってことなんだと思いました。
というわけで結論、テレビゲームの視点から見るとインターネット上の利点など存在しないというところでしょうか?
こんな状態なのに本当にインターネットの利点なんてあるのでしょうか?先日も起こった後から「それは違法だ」と言っていた事件がありました。そういう”裏ルール”(追加ルールもしくはでっちあげルールとしか思えない)があるのならどうしてそれを最初に言っておかないのでしょうか?というかルールも無いのに「違反だ」と言うこと自体に疑問を感じます。どうしてインターネット上のルールを作らないのでしょうか?わけもわからないものにはすぐにルールを作りたがる国なのに・・・僕は本気でこんなことならインターネットなんて最初っから作らなければよかったんじゃないかと思っています。
さらにこの世界にはお金儲けのためなら許されるのにお金を取らないものなら許されない世界があります。
絶対におかしいです。普通は逆じゃないのでしょうか?
そして、インターネットの存在理由を聞いて答えられる人って存在するのでしょうか?